2026年2月21日

「歯を失ってしまったけれど、どんな治療が良いのかわからない」「インプラントは大がかりで不安」——このような疑問や不安をお持ちの方は少なくありません。インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を回復できる治療法として、多くの方に選ばれています。今回は、初めての方にもわかりやすく治療の流れを解説します。
インプラントとは、顎の骨に人工歯根(チタン製のネジ)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療です。周囲の歯を削る必要がなく、天然歯に近い噛み心地と見た目を回復できるのが大きな特徴です。
治療はまず、カウンセリングと精密検査から始まります。CT撮影や口腔内検査を行い、骨の量や質、全身状態、噛み合わせなどを詳しく確認します。その結果をもとに、安全性と長期的な安定性を考慮した治療計画を立てます。
次に行うのがインプラント埋入手術です。局所麻酔下で行うため、処置中の痛みはほとんどありません。手術時間は1本あたり30分〜1時間程度が目安です。術後は数日間、軽い腫れや違和感が出ることがありますが、多くは自然に落ち着きます。
手術後は、インプラントと骨がしっかり結合するまで**治癒期間(通常2〜3ヶ月程度)**を待ちます。この期間を経て安定が確認できたら、土台(アバットメント)と最終的な被せ物(人工歯)を装着し、治療が完了します。
インプラントを長持ちさせるためには、治療後のメンテナンスが非常に重要です。定期的な歯科検診とクリーニングに加え、毎日の丁寧なセルフケアを継続することで、インプラント周囲炎などのトラブル予防につながります。
インプラント治療は、精密な診断と計画、そして適切な管理によって、高い成功率と長期的な安定が期待できる治療です。歯を失ったままにすると、噛み合わせの乱れや周囲の歯への負担につながることもあるため、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
引用文献(世界的に引用される代表的研究)
Brånemark PI, et al. Osseointegrated implants in the treatment of the edentulous jaw. Scand J Plast Reconstr Surg Suppl. 1977.
Albrektsson T, et al. The long-term efficacy of currently used dental implants: a review and proposed criteria of success. Int J Oral Maxillofac Implants. 1986.
Pjetursson BE, et al. A systematic review of the survival and complication rates of implant-supported fixed dental prostheses. Clin Oral Implants Res. 2004.
よくあるQ&A
Q1. インプラント治療は痛いですか?
A. 局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は軽い腫れや違和感が出ることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
Q2. 治療期間はどれくらいかかりますか?
A. 骨の状態にもよりますが、一般的には3〜6ヶ月程度が目安です。骨造成などが必要な場合は、さらに期間が延びることがあります。
Q3. インプラントはどのくらい長持ちしますか?
A. 適切なメンテナンスとセルフケアを行えば、10年以上長期間使用できるケースも多く報告されています。
監修執筆:豊中服部ノボ歯科・矯正歯科クリニック院長幸田昇