2026年2月09日

「同じように歯みがきをしているのに、なぜか虫歯ができやすい」
診療の中で、このようなお悩みをよく耳にします。
虫歯は単に歯みがきの問題だけではなく、生活習慣やお口の環境など、さまざまな要因が関係しています。今回は、虫歯になりやすい人の特徴について、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
①間食や飲食の回数が多い
虫歯菌は糖分をエサにして酸を作り、その酸によって歯が溶けます。重要なのは糖分の量よりも飲食の回数です。
・間食が多い
・甘い飲み物を頻繁に飲む
・ダラダラ食べる習慣がある
こうした生活習慣は、お口の中が酸性の状態になる時間を長くし、虫歯のリスクを高めます。
②歯と歯の間のケアが不十分
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れの約40%が残るといわれています。
特に、
・フロスや歯間ブラシを使っていない
・奥歯の清掃が不十分
といった場合、見えない部分から虫歯が進行することがあります。
③唾液の量が少ない
唾液には、
・酸を中和する
・歯の再石灰化を促す
・細菌の増殖を抑える
といった重要な働きがあります。
口の乾燥(ドライマウス)がある方は、虫歯になりやすい状態といえます。
④過去に虫歯が多かった
臨床の現場でも、虫歯を繰り返す方には共通点があります。
・虫歯菌の量が多い
・生活習慣が変わっていない
・リスクの高い口腔環境
一度治療した歯は再発しやすいため、定期的な管理が重要です。
⑤定期検診を受けていない
虫歯は初期段階では症状がほとんどありません。定期検診を受けていない場合、気づかないうちに進行してしまうことがあります。
3〜6ヶ月ごとのチェックにより、早期発見・早期管理が可能になります。
院長からのメッセージ
日々の診療の中で感じるのは、虫歯は体質だけで決まるものではなく、生活習慣と予防管理によって大きくリスクを下げられるということです。
・食生活の見直し
・歯ブラシ+フロスの習慣
・定期的なメンテナンス
これらを続けることで、多くの方が虫歯を予防できます。症状がなくても、予防のための受診を習慣にしていただければと思います。
国際的に引用される研究
虫歯のリスク評価と個別予防の重要性は、以下の研究で広く示されています。
Featherstone JDB et al. “Caries management by risk assessment (CAMBRA).” Journal of the California Dental Association, 2007.
この研究では、虫歯は個人のリスク要因(生活習慣、細菌、唾液、既往歴など)によって大きく異なり、リスクに応じた予防管理が重要であると報告されています。
監修・執筆:豊中服部ノボ歯科・矯正歯科クリニック
院長 幸田昇
よくあるQ&A
Q1. 虫歯になりやすい体質はありますか?
A. 唾液の量や細菌の状態など体質的な要因もありますが、生活習慣の影響が大きく、改善によってリスクを下げることができます。
Q2. 虫歯を防ぐために一番大切なことは何ですか?
A. 間食の回数を減らすこと、フロスの使用、そして定期検診を受けることが重要です。
Q3. 検診はどのくらいの頻度で受けるべきですか?
A. 一般的には3〜6ヶ月ごとの受診をおすすめしています。虫歯の早期発見と予防につながります。